2015/04/23

UbuntuのPPAで公開しているパッケージの公開先変更に関するお知らせと一覧

これまでUbuntuのPPAリポジトリ “ppa:kakurasan/stable” と “ppa:kakurasan/unstable” で公開してきたパッケージの公開先をUbuntu 15.04 (Vivid)から新しくパッケージの分類ごとに変更することにした。ソースパッケージについても、既存のパッケージを改変したもの以外は新しく作り直した。今後は以前のPPAリポジトリへのアップロードは行われない。

古いリポジトリを使用していてOSを(クリーンインストールせずに)アップグレードする場合は一度ppa-purgeを使うなどして古いリポジトリのパッケージが一切使用されていない状態にした上で新しいリポジトリを登録したほうがよい。

以下、新しいリポジトリについての情報とパッケージの一覧となる。

  1. 新しいリポジトリの一覧
  2. 各リポジトリのパッケージ一覧
    1. ppa:kakurasan/japanese
    2. ppa:kakurasan/stepmania5
    3. ppa:kakurasan/winedxlibfonthack
    4. ppa:kakurasan/misc

新しいリポジトリの一覧

PPA名 (“ppa:kakurasan/” の後ろ)説明
japanese日本語に関係したパッケージ
winedxlibfonthackバージョンが 3.06e から 3.11b のDXライブラリの文字化け対処のパッチの適用されたWine(別途レジストリ設定による有効化が必要)
stepmania5リズムゲームStepMania
miscその他の色々なパッケージ

各リポジトリのパッケージ一覧

提供される主要なパッケージ名の一覧は以下のようになる。

ppa:kakurasan/japanese

パッケージ説明
xfonts-milkjf16ドットのX向けビットマップフォント “milkjf”
hts-voice-meiOpen JTalkなどで使える “Mei” の声データ
(2016/4/27)ut版AnthyについてはUbuntu 16.04でパッケージがビルドエラーになることや手元の日本語入力環境を “Fcitx + Mozc” へ移行したことなどから、15.10を最後として今後の提供は行わないこととする。

ppa:kakurasan/stepmania5

パッケージ説明
stepmaniaStepMania本体
stepmania-docStepMania付属ドキュメント

ppa:kakurasan/winedxlibfonthack

パッケージ説明
wine-stableパッチの適用されたWine本体
(2016/10/18)Ubuntu 16.10からRPGツクールの2000/2003作品で描画が遅くなる場面の動作が改善されるパッチ(バージョン1.9系で入ったもの)とWOLF RPGエディター作品でゲームパッド接続時に(デバイスを無効化しないと)キーボードからの操作がおかしくなる不具合の対処(WineのBugzillaでバグ報告した際にアップロードされたもの)の2つのパッチを追加で適用しており、今後適用の必要がなくなるまでは継続して適用する方針。パッケージ名はディストリのパッケージ名と同様 “wine-stable” に変わっている。

ppa:kakurasan/misc

パッケージ説明
cpufreqd-iconシステムトレイからcpufreqdの制御や手動プロファイル切り替えなどを行う自作ツール
gimageviewGTK+ 2を用いた画像ビューアGImageViewの開発版
gtk2-engines-bluecurveGTK+ 2用の軽量な “Bluecurve” エンジンとテーマ群
gtk-ttaencttaencの自作GUIフロントエンド
pygtkrefs正規表現を複数用いて文字列を置換できる自作ツール
rxvt-unicode-truecolor-lite-jpX用端末エミュレータrxvt-unicodeの軽量版+24bitカラー対応+追加コードセットは日本語のみ[1]
ttaenc音声可逆圧縮コーデックTTAのエンコード/デコードを行うツール
xautoclickX用の自動クリック/連打ツール(改造版は “-modified” 付きのパッケージ)

Pythonで記述した自作ツールはPython 3を用いるように

  • debian/control
    • ソースパッケージ側の “Build-Depends-Indep” に “python3” を含める
    • バイナリパッケージ側の “Depends” に “python3” を含める
  • debian/rules
    • dhコマンドを実行する際に “--with python3 --buildsystem=pybuild” オプションを付ける

上記のように変更している。

(2016/10/18)rxvt-unicodeについてはUbuntu 16.10から256色サポートに軽量化指定を加えた “rxvt-unicode-256color-lite” 系パッケージを廃止して、代わりに24bitカラーをサポートするパッチを当てた “rxvt-unicode-truecolor-lite” 系パッケージ(256色の色指定も別途有効化している)を公開している。
[1]: 追加コードセットは中国語(基本+拡張)/日本語(基本+拡張)/韓国語の3種類・計5つのコードセットから選択する形で既定値は “全て有効” となっており、このパッケージでは日本語の2コードセットのみを有効化している